幼い我が子に、おじいちゃんやおばあちゃんの死を伝える時がきた場合、どうしますか?
うちでは子どもが年中さん、5歳でその時がやってきました。
子どもはお見舞いに行けないかも?
両親や、義両親の状況が悪化してきた場合、入院先でも孫に会わせたいと思います。
子どもたち一緒にお見舞いに行こう、と考えますがちょっと待ってください。
乳幼児、もしくは小学生ぐらいの年齢だった場合、
入院病棟に入れないことがある
って知っていましたか?
病棟に入れない場合、入院してそのまま最期を迎えると祖父母の死に立ち会えない可能性もあります。※病院によって違いますので、詳細は各施設へご確認ください。
会えなくなる可能性を伝える
子どもは、普段からおじいちゃんやおばあちゃんに遊んでもらっていると、また会えると思っています。
その場合、もしかしたら今までのように会えなくなるかもしれない、と先に伝えておくと良いでしょう。
いくら幼くても、しっかりと言葉を伝えることが大事かなと思います。
いつがその時なのか、誰にもわからないので。
我が家の場合はこうでした。
今までのように会えない。もしかしたらずっと会えなくなるかもしれない。
えーそうなの…
そしたら次はいつ会えるの?
死を理解していない子どもの反応はこんなものですが、簡単な言葉でわかりやすく説明します。
年中さんの時点では、また遊べると思っていました。
この時、会えない可能性を伝えておいて良かったと思います。子どもなりの心構えは少しできたと感じました。
子どもに死という意味を伝える
身内の死はとても悲しいです。
そんな表現では足りないほど、大人でも耐え難く、つらい時間もあるかもしれません。
だけどその時間も含め、自分の親(または義両親)が私たちに教えてくれる大事な経験の一つだと思っています。
祖父母が身をもって教えてくれる、人が亡くなる事を子どもには伝えるのもまた、親のつとめかもしれません。
子どもへの説明
- もうお話ができないこと
- ずっと目を覚まさないこと
- 一緒に遊べないこと
- 心臓が止まって動かないこと
- 体が冷たくなること
- お空から見守ってくれること
我が家ではこんな風に、理解できる言葉でゆっくりと話しました。
幼い子どもなりに、疑問があれば質問してきます。
神妙な場面で質問され、悲しんでる暇がないような状況も出てくると思いますが、それでも子どもなりに、色々と感じ取っていることは確かです。
その気持ちも全部受け止めてあげることで、一緒に故人に思いを伝えることができるのではないでしょうか。
死の捉え方はそれぞれ違う
人が亡くなるよりも前に、子どもたちは飼っていたペットの死(犬猫などの動物、金魚、昆虫)は経験しているかもしれません。
逆に初めてという子もいるでしょう。
自分が体験した中で、祖父母の死も捉えることになりますので、あまり重く受け止めない場合もあります。
身近なペットの死の方が、より悲しみを表現することもあるでしょう。
ですから「悲しくないの?」と問いかけたり「死ぬってことは悲しいことなんだよ」と大人の言葉を押し付けることは避けた方が良いかもしれません。
心の中は、親だって覗けないのです。
その子なりに感じていれば、それだけで十分といえますよね。
死を題材にした絵本を読んでみる
それまでの関係性にもよりますが、仲が良いほど子どもの心もストレスを感じています。
我が家では、その頃本屋さんで見つけた絵本を買って読んでいました。
おしっこちょっぴりもれたろうで有名なヨシタケシンスケさんの絵本です。
死への捉え方が少し変わるかも
ある日亡くなったおじいちゃんが書いた「このあとどうしちゃおうノート」を見つけるところから話が始まります。
死んじゃったおじいちゃんの知らない一面を知ったり、心の中で寄り添ってもらえていると感じられる内容。
そのホワッとした気持ちを胸に、今を大事に生きていこうというメッセージを感じました。
このヨシタケシンスケさんの優しいイラストに癒され、子どもに読み聞かせながらも涙ぐんでしまう自分がいました。
亡くなった人も、心残りがある自分たちも肯定してくれるような温かな絵本です。
お葬式の時間をともに過ごす
子どもだから死を理解できないかも、と思うかもしれないですがそうでもありません。
本当に赤ちゃんの頃は別として、ある程度の年齢の子は普段と違う空気を感じ取っています。
ですから、告別式には一緒に参列して、おじいちゃんやおばあちゃんとはこれでバイバイ、という時間をともに過ごしましょう。
何か質問してくるかもしれませんがその時は、ごまかしたりせずきちんと答えます。
無理に教えなくてもいつか分かる
親としては、しっかりと死を伝えなくては!という思いが強くなってしまうかもしれませんが、生活の中で、子どもなりに受け入れていくものです。
気丈に振る舞う、親の気持ちを感じ取っています。
遺影に話しかけて、涙する姿を見ています。
- 悲しいときには泣き、涙を見せてもいい
- 何もする気が起きなくて家事を手抜きしてもいい
- イライラしてしまい、つい怒ってしまってもいい
親だからといって、無理する必要はありません。
懸命に前を向こうとする姿勢は子どもに自然と伝わるものだと思っています。